質問タイム – 2

森田|

もうすぐ2時間になろうとしているので、この辺りで質問受けてから休憩にしましょうか。いかがでしょうか。なんでも気楽に聞いてください。

川上さん、どうですか。

川上|

郭巨山会所の既存部の補強部分は木材に鉄骨が沿わされていて、逆に中庭の増築部分は鉄骨が先に出来ていて木材を沿わしていると思うんですが、出来上がった仕組みとしては鉄の役割と木の役割が同じになるというか。全体を見た時に完成形としては同じ接合だったり。

柳室|

そうですね。システムとしては同じになるようにしました。

川上|

接合部について、梁間方向と桁行方向の接合部の違いというのは梁がないことだけでそれを成立していますよね。ポンと当ててる、置いてるだけ、みたいな感じですか。

柳室|

そうですね。基本的には動かないようにせん断力という一方向の力だけを伝える状態にしていて、回転に対しては 止まらないようにしています。

川上|

その右上の、これですか。

柳室|

そうですね。これは鉄骨の上にプレートを溶接して、この上からラグスクリューボルトでとめています。床が動いた時にこの木梁と鉄骨はそのまま横に動くんです。いわゆる曲げモーメントを伝えない。

川上|

本当に当ててるだけ。

柳室|

そうです。乗せている状態なんで、もちろん支圧力はかかりますが、 そこの回転剛性が問題になるほどではないのでこちらの方も同じで梁を乗せて、ボルトで結んでいます。

森田|

(黒板に簡略図を書きながら)

学生に説明すると、こうですよね。これが、こうずれても大丈夫なような設定になってる。

柳室|

そうですね。そういう風に変形します。その梁同士、梁と柱が曲げモーメント伝えないような状態です。

森田|

わかるかな。鉄と木を全て固めてあるっていうわけじゃなくて、ある部分(梁間方向)では力を伝えるけれど、ある部分(桁行方向)では力を伝えずに、 あの鉄が力を受けずに受け流して、木の壁があの力を受けるみたいな風に、どの時にどれが役に立つかっていうことを選択できるようなディテールになってるっていう話です。

柳室|

そうですね。桁行方向の両サイドにある土壁の方が鉄骨の今あるフレームよりも剛性が高いので、そちらに力が流れると。こういう変形になる前に壁が止めてくれるっていう状態です。

垣内|

鉄骨は垂直荷重を支えている状態?

柳室|

増築部は支えています。

森田|

じゃあ長丁場になってきたので休憩しましょうか。その間に柳室さんに質問していただいても。 じゃあ一旦、休憩で。