京都のコンテクストから生み出された、京都ならではの物体(建築・ランドスケープ・インテリア・プロダクト・など)のリサーチを通じて、現代の京都の都市空間のもつ固有性を発見することを目的とするリサーチ・プロジェクト。東京工業大学の塚本由晴さんをゲストに迎え、京都工芸繊維大学の魚谷繁礼さんとの協働で活動を行っている。

 たとえば誰しも京都に来て初めて知った、不思議な習慣などがあると思う。また、街中でみかけた奇妙な物体や建物のデザインなどが、京都独特の風習から生まれていることを知ったこともあるのではないだろうか?また、観光都市としての京都は、景観の保全を目的とした独自の条例や、観光客の視線を意識した建築の外観のデザインなど、他の都市にはない特異なデザインが生まれる環境があると考えられる。

 本リサーチは、普段は見過ごされているけれど、京都という都市だからこそ生まれてくる独特の建築・造形物を探索・発見し、それらが生み出された背景を明らかにすることをとおして、京都という都市の普段意識されない側面を発見し、陳腐化しがちな「京都らしさ」の更新を図ることを試みる。

リサーチ・チーム:
森田一弥+京都府立大学 学生チーム
魚谷繁礼+京都工芸繊維大学 学生チーム
塚本由晴(東京工業大学)